発達障害の種類とは?

教育

LDの子どもとは?

LDはLearning Disabilitiesの略語で、日本では『学習障害』と呼ばれています。
「聞く・話す・読む・書く・計算する・推論する」などの領域のうちのどれかについて、習得の難しさがある状態を指しますが、知能検査の結果は正常範囲であり、知的な遅れは伴いません。
LDの特徴は、特定の領域に学習の困難さがみられることです。
例えば、会話はできるのに漢字を書くのが苦手だったり、文章を読むのがたどたどしかったりなど、様々な偏りがみられます。
LDの場合、得意なことと不得意なことの落差が極端に大きく、苦手なことは努力に努力を重ねても容易に克服することができません。
困難の著しさが普通の子どもの「苦手意識」とは格段に異なります。

ADHDの子どもとは?

ADHDはAttention Deficit Hyperactivityの略語で、日本では注意欠如多動症と呼ばれています。
落ち着きのなさや衝動性が前面に出る「多動性・衝動性優位型」、注意力散漫な特性が前面に出る「不注意優位型」、両方の特性を併せ持つ「混合型」の3つのタイプに分けられます。
「多動性・衝動性優位型」は自分の感情をコントロールする力が弱いため、授業中に立ち歩いたり、教室を飛び出したり、すぐにカッとなって友達と喧嘩をしたりすることが多く、教室の中で目立つ存在になりがちです
一方で「不注意優位型」の子どもは注意力が足りないために先生の話を聞いていなかったり、約束を忘れてしまう、なくしものが多いなど、学習面・生活面での困難は大きい場合があります。おとなしいのですが、教室の中でも目立たないのが特徴です。

ASDの子どもとは?

ASDはAutism Spectrum Disorderの略語で、日本では自閉スペクトラム症と呼ばれています。
ASDには対人関係の形成が難しい、言葉の発達に遅れがある、こだわりが強く想像することが困難という3つの特徴がみられます。
全体の7~8割が知的な遅れを伴いますが、残りの2~3割は知的障害がないために「高機能自閉症」と呼ばれています。
しかし、こだわりの強さから、時間割の変更や行事への参加に対応できないことなどがあります。
高機能自閉症に含まれるアスペルガー症候群は、一般に知能は高く、言葉の遅れもなく、大人びた表現を使ったり、丁寧すぎる言葉遣いをするなどの特徴があります。
ただし、人の気持ちを理解しながらコミュニケーションをとることが苦手なことから、人間関係を損ねる傾向があります。

重複しやすい障害?

LDの3~5割はADHDを併せ持っており、ADHDの3割程度がLDを併せ持っている。
ASDにもLDやADHDの特性がみられる場合があり、それぞれの障害の間には明確な線引きができないことが多いといわれています。
このことから「発達障害スペクトラム」ととらえることが一般的です。
※「スペクトラム」とは連続体という意味。一つ一つの障害を厳密に区別するのではなく、重なり合う部分の多い連続した「ひとかたまり」ととらえる考え方

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